Week8 @PHI 雑感 コエッターさんとパット親分編

 スプーンは”ローアンクルスプレイン”要するに捻挫だった模様。重症度や今後の出場可否など詳細は不明ですが、一般的には”ハイアンクルスプレイン”に比べれば回復は早いので、無理しない程度に早期回復を祈ります。



 試合後アサンテが「両チームの違いはコーチの差だよ、ウチには素晴らしいコーチ陣がいるからね」とアンディ・リードに対する皮肉(とメディアへのリップサービス)の意味で語ってましたが、実際、単純な選手の能力の足し算という意味ならほぼ互角の相手に対しここまで大差を付けることができたのは、まさしく彼の言葉通りコーチの力の差が出た結果だと思います。プレイコールだけでなく、試合に対する準備や試合展開のマネージメントなど様々な面でファルコンズコーチ陣はリード率いるPHIコーチ陣を圧倒しているように見えました。
 両者バイウィーク明けという、特にコーチング能力が試される試合でバイウィーク明け無敵を誇ったアンディ・リードを相手に完勝。スミッティにとっての記念すべき50勝目をこういう形で飾れたのは最高だったと思います。
 ということで今回はコーチ陣にスポットライト。


OCダーク”ざ・じーにあす”コエッターさん
 オフェンス側のプレイコールで大切なのはいかに自分たちのタレントを活かした上でディフェンスの読みを外し相手の隙を付けるかということだと思うんですが、この日のコエッターさんはほぼ満点の出来。創造性に富んだプレイコールで常に相手を上回り続けました。

 プレイコールの素晴らしさについてはいちいち語っていくとキリがないのですが、とりあえずオープニングから3シリーズ連続となったTDパスについて。

ファーストシリーズ 伏兵ドリュー・デイヴィスへの15ヤードパス
 パスの前にフリオへのショートパスフェイクが入っているんですが、これがポンプもいれない僅かなフェイクで、こんな簡単にかくも効果的に引っ掛けることができるのか、と思わずにはいられないほど完璧に相手を引っ掛けることに成功しました。もちろん引っ掛かったディフェンスに問題があるのですけど、そりゃフリオとコアなファルコンズファン以外聞いたこともないような無名のスペシャルチーマーだったらフリオを警戒するのは無理もないことです。これはフリオとデイヴィスのネームバリューの差を逆用した技ありのデザイン。
 ちなみにデイヴィスはこのオープニングシリーズ初っ端にも大事なサーダウンコンバージョンで15ヤードレシーブを決めており、ここでもあえて重要な場面でゴンザレスやロディをデコイにすることで成功しています。デイヴィスは試合を通してこの2つのレシーブ トータル30ヤードにとどまりましたが十分すぎるほどの存在感でダグラスの穴を埋めました。またTDレシーブもがら空きながらかなり厳しい球でしたけど見事な両足残しで技術を示し、今後ダグラス復帰後もオフェンスに組み込まれていくことが期待されます。こういう予想外の戦力を効果的に使った辺りにもコエッターさんのチームの戦力をしっかり把握する能力が現れている、といったら流石にほめすぎか。

セカンドシリーズ スネリングへの3ヤードショートパス
 3つのTDの中でも最もジーニアスっぷりが発揮されたプレイ。文で表せばプレイアクションからのクイックスクリーンの一言なんですが、スナップ前にバンチフォーメーションからフリオをFBの位置にシフトさせ、そこからさらにフリオを外に出すことでディフェンスの注意をそこに向けるミスディレクションが入っており、またしっかりと計算されつくしたブロックなどもありで、準備に準備を重ねたプレイということがわかります。
 しかし久しく忘れていたスクリーンプレイの醍醐味を今年はいやというほど味わえて感激です。「美しいデザイン」という意味ではスクリーンに勝るプレイはないですからね。
 それにしてもOAK戦でゴール前2ヤードから何の工夫もなく3&アウトになったコールを出したのと同じ人間とは思えませんね。あの反省を元にみっちりとゴール前シチュエーションを練習、準備してきたんでしょうか。こうした目に見えて分かる進歩というのは応援する側にとっても最高の原動力。

サードシリーズ フリオへの63ヤードボム
 ここでまず誉めるべきは当然アソムーアをスピードで引きちぎりレシーブ後に素晴らしいRACを見せたフリオなんですが、単純なスピード勝負に持ち込めば勝てるというスカウティングがあってこそのプレイだとも言えます。さらに、この試合ここまでディープを一度も見せず、また様々なターゲットにボールを散らしたことで相手ディフェンスは奥に焦点を絞れず、それが結果として相手Sのサポートの遅れを生んだ部分もあります。つまり50ヤードまではフリオとライアンの個人技ですがラスト15ヤードはこのプレイに至るまでのコエッターさんのプレイコールの産物といって言いと思います。

 全体を通して言えることは、TDプレイに限らずとにかくランも含めターゲットを散らしPHIディフェンスがどこを重点的に守ればいいか分からない状況を試合を通して作り上げたということです。大分前にショーン・ペイトンとBVGを手合い違いと評しましたが、この試合のコエッターさんとPHIの新任ボウルズDCもまた大駒2つ分ほどの手合い違いと言えるほどの差がありました。

 たぶんコエッターさんは今リーグ全体でも最も楽しくコールできているコーディネイターでしょうね。JACを貶めるつもりはないですが、昨シーズンは純粋なタレント不足をどれだけコールで補おうとしても結果に結びつかなかったわけで。今は自分のやりたいことを忠実に具現化してくれる選手達がいて、それがはっきりと実を結んでいる、コーチとしては楽しくて仕方ないでしょう。


OLコーチ パット・ヒル
 この試合のOLの活躍をいくつか箇条書きすると
・ベイカーはトレント・コール相手に圧勝
・初先発のコンちゃんはルーキーとは思えない磐石の出来
・クレイボーも復活、ジェイソン・バービンを寄せ付けず
・数多くのスクリーンプレイでユニットとして完璧な連携でナイスブロックを連発
・特にフリオのスクリーンプレイ(37ヤードゲイン)ではマクルーアが年齢を感じさせない素晴らしいスピードで駆け上がりナイスブロックを見せる

 などといったところ。正直どこまでがコーチングの賜物かは分かりませんが、スクリーンなどデザインプレイでの見事な連携は間違いなく彼の指導あってのものだと思います。ランについては、クイズの個人技による43ヤードを除けば目を引く数字ではありませんが、試合を作るために最低限必要なだけのランブロックは提供していました。
 個々の力というより、ユニットとして昨季より確実な成長が見られるOLですが、もしこれがパット親分の力だとすれば、彼を連れてきたフロントのファインプレイだと思います。

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