2013ドラフトから見えるもの

 さてさてGWも明けたことですし宣言どおりぼちぼちドラフト&FA新戦力たちについて見ていきましょう。って、あれGWってこんなに長かったですっけ。気のせいかルーキーミニキャンプはおろかOTAも始まってるみたいですし、シーモアと契約なんてウワサも盛り上がってみるみたいですけど、とりあえず全スルーの方向で。それにしてもこの一ヶ月は死ぬほど読書がはかどった


 何はともあれ既に忘却の彼方にありそうな今年のドラフト指名選手のおさらい。

1-22  デズモンド・トゥルーファント CB

2-60  ロバート・アルフォード CB

4-127 マリカイア・グッドマン DE

4-133 レヴィーン・トイローロ TE

5-153 スタンズリー・マポンガ DE

7-243 ケマール・イシュマエル S

7-244 ジーク・モタ S

7-249 ショーン・レンフリー QB


 この8名がどんな選手かといったことについてはまたそれぞれ別個に紹介するつもりなので(あ、なんかまた自分の首を絞めた気がします)、とりあえず「人」ではなく「ポジション」の観点から今回のファルコンズドラフトを振り返ってみると、まず一目でわかるのが8人中6人がディフェンス選手というディフェンス偏重ドラフトということ。またCB,DE,Sという3つのポジションをそれぞれ2人ずつ指名と、執拗にポジションを重ねて指名している点がなかなか印象的です。

 昨年のファルコンズの攻守の成績を比較すればディフェンス重視になることは予想されたことなので驚くことではないですが、LBやDTといったデプスに不安があるポジションを差し置いてDBに4つもの指名権を費やしたこと、特にムーアとデクーという不動のスターターがいるSに(たとえ7巡のケツとはいえ)2枠も使ったのは特筆すべき点だと思います。
 ついでに言えばCBにしたって初日にトレードアップまでしてトゥルーファントを獲得した時点で、アサンテとマクレインと合わせてニッケルまでの先発は確保できていたわけで、どこかしらでもう一枚指名の必要はあるとはいえ、どうしても2巡で獲らなくてはならないというわけでもありませんでした。

 改めて振り返ると、多くのファルコンズファン(含ほとら)がフロントセブンの強化を重要視していたのに対し、首脳陣が最優先事項と考えていたのはセカンダリー強化にあったと捉えることができそうです。


 で、このDB狙い撃ちドラフトの主犯は誰かと言えば、これはもう間違いなくノーランだと思われます。DC就任初年度は既にほとんど与えられていた戦力でもってディフェンスを構築する形になりましたが、1年戦って各選手の能力を把握した上で本格的な「ノーランのディフェンス」を展開するために必要なピースを手に入れるのが今年のドラフトのメインテーマであり、その最重要ピースがDBだったと。
 思い起こせば1年前、既にグライムス,づん太と先発二人が固定されている状況でアサンテをギリギリまでねばってゲットしたり、キャンプ中にNFLのコーチとしては珍しくはっきり「Sのデプスが問題」と苦言を呈して(しかもSもやはり固定された先発が存在していたポジションなわけで)、ディミトロフをクリス・ホープ獲得に走らせたり、古巣MIAからDBコーチのジョー・ダナを連れてきたりと、ノーランのDBに対するこだわりは散見されていました。
 ドラフト前にノーランのスキームではCBの個人能力はあんまり要求されないんじゃないか、なんてことを言いましたけど、実はこれは全く逆で、ノーランディフェンスの起点はセカンダリーで、それを機能させるためには優秀なタレントがセカンダリーに不可欠ということなんでしょう、きっと。我ながらひどい手のひら返しですけど、まああれは1巡フロントセブン指名という結論ありきのものだったのでノーカウントで。
 ノーランのディフェンスの基盤がセカンダリーということ自体は、昨シーズンのディフェンスを見ればよく分かります。昨年シーズン前の期待以上の活躍をした選手をリストアップすれば、マクレインを筆頭にムーア、デクー、づん太と見事にDB陣が並び、一方大ブレークを期待されたスプーンやDL陣は軒並み期待ほどのインパクトは残せませんでした。ここまでポジション間の印象に差があると、個々の能力というより、スキームとしてDBが活躍するようになっていると考えた方が自然だと思います。
(これ書いてて思ったんですが、ディフェンスコーチをDL(パスラッシュ),LB,DBのどこに基盤を置いているかで分類してみるのも面白そうです。なんとなくですが、パスラッシュ重視の人は熱血,過激、LB重視は堅実,温厚、DB重視は奇才,変人というイメージ)


 で、ノーランのディフェンスの中心がDBというのは分かりましたが、さらにドラフト結果をふまえて考えていくと、今年のファルコンズディフェンスの形として浮かび上がってくるものがあります。
 昨年のファルコンズディフェンスは約6割がニッケルパッケージで、既に4-2-5が基本隊形といっても差し支えないレベルでしたが、ノーランが見据えているのはさらに進んだDB6人体制のダイムパッケージ、つまり3-2-6や4-1-6というのが当たり前のディフェンスなんじゃないでしょうか。そう考えればデプス4番手となるCBに2巡を投資したのもよく理解できます。
 そもそもニッケルディフェンスが当然になったのもパスハッピー化が進んだここ10年くらいの話。この先、ダイムディフェンスが守備の基本となり、優秀なDBが6人必要となる時代が来る可能性は十分あります。そしてノーランはそんな時代の先駆けになろうとしているような気がします。

 もちろんDBを増やせばそれだけラン守備などに弱点は生まれますが、ここで注目したいのがドラ7で指名された2人のS、ここで彼らの詳しい紹介はしませんが、二人とも非常に優秀なタックラーという評価をディミトロフは与えています。つまりダイムディフェンスにおいてS/LBとしての役割を担うかもしれない人材ということ。もちろんドラ7指名に過度な期待はできませんが、もしかすると彼らの指名は単なるデプス埋め以上の存在になる可能性があることは覚えておいてもいいと思います。



 ということでいかがでしょうか、このドラフトネタと見せかけてのノーラン論(「論」という割には妄想の占める度合いが大きすぎる上に内容もペラッペラですが)。ノーランディフェンスについては本当はもうちょっと色々掘り下げて語りたいんですけど今回は一応ドラフトカテゴリなので自重。


 なお指名選手およびFA新加入選手たちについての紹介は8月までに完遂をめどにマッタリモッサリやっていこうと思います。


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この記事へのコメント:

redgun : 2013/06/08 (土) 09:59:03

このDB陣がケガなく、新人くんが空想どおり働けばATLらしからぬパスシャットダウンがみれるぜ。ヒャッハー
だいたいパス喪失ヤードとかそういうスタッツ上で中位くらいにいればうちのD#は”これでいい””狙ってやってる”とかなんだかんだ理由つけて満足するのに慣れているから、そんなネチネチいいとこ掘り出さなくてもいいくらいパッと初見でわかるパスD#がみれるなんてー(気が早い)

ほとら : 2013/06/12 (水) 10:24:54

 これはどこかで見た現地のベテランファンの発言ですが、基本的にファルコンズディフェンスの中心は常にフロントセブンで、個人としては良い選手がいてもユニットとしてセカンダリーが強いというのはファルコンズの歴史上でもほぼ皆無だったとのことで。もしかするとこのドラフトは後世から見てファルコンズの歴史に新しい1ページを刻んだドラフトと言われるようになるかもしれませんね(やや大げさ)。
 去年も被パスTDはリーグ最小ですし、両マニングやブリーズとの2戦目など素晴らしいパフォーマンスも見せているんですが、やはりリードオプション相手(特にプレイオフの2試合)の印象がちょっと悪すぎる感は否めないところですかね。

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