ようこそニューフェイスさん ①

 以前も言った気がしますが、私はトラッシュトークこそNFLの醍醐味の一つと思っている人間なので、ロディとリチャード・シャーマンのプロレスは本当に面白いです。いいぞもっとやれ。


 さてさてようやく忙しさが落ち着いたので今年の新顔紹介を始めていこうと思います。当初の予定から3ヶ月ほど遅れてる気がしますが、まああんまり気にしない。

 トップバッターはやはりこの人から。


スティーブン・ジャクソン RB (前STL FA加入)

 稀代の名RBマーシャル・フォークからSTLのエースランナーの座という重責を引き継いで以降、プロボウル選出3回オールプロ選出2回、8年連続1,000ヤードラン、齢30を前にしてすでに10,000ヤードラッシャーズの仲間入りしているいわずと知れたビッグネーム。人の2,3人は喰い殺してそうな外見通りの野性味あふれるパワーランナーであると同時にレシーバーとしてもキャリア3,000ヤード超えしているコンプリートパッケージなお方。
 また野獣のような風貌からは想像できないほどオフフィールドでは人格者として知られ、彼のことを嫌う人間はほとんど皆無で、長年中心にあり続けたチームを去るにもかかわらずファンからブーイングのようなものもなく非常に暖かく送り出されたとか。よし、どっかのボクサーみたいな問題はないな。
 
 何よりSTL暗黒期の中にあって決して腐ることなく高いパフォーマンスを保ち孤軍奮闘し続けたということもあり個人的にも大好きな選手でして、実はポストターナーをどうするかという状況下で第一希望はドラフトで次代のエース獲得という希望を持っていたんですが、唯一FAで連れて来ても許す(何様だ)と思っていたのがスティーブン・ジャクソンでした。
 チームとしてもラムズ離脱が決定的になる以前からかなり本気で狙っていたらしく、争奪戦勝利後の契約にいたってはアーサーブランクの自家用ジェット内で調印というまさしくVIP待遇。とても3年12Mの契約者に対する対応には見えません。

 戦力としてターナー(ver.12シーズン)と単純に比較すればまず平均ヤードが4.1ヤードという時点でジャクソンの圧勝(昨年のターナーは3.6ヤード)、とりあえずファーストダウンで3ヤード確実に走ってくれるなら大幅なアップグレードになるという実に低いハードルですのでここは問題ないでしょう。
 そしてもう一つ死ぬほどでかいのがレシーバーとしての能力。ジャクソンさんキャリアハイの06年は90キャッチ800レシービングヤードなんていうそんじょそこらのハリー・ダグラスが裸足で逃げ出す数字を記録されており、さすがにこれは出来すぎにしても毎年コンスタントに300ヤードくらいは稼いでいるシュアハンダーで、落球が怖くて仕方なかったターナーと比べればパスターゲットとしての脅威は比較にもなりません。この点はコエッターさんもライアンも間違いなく歓喜しているはず。コエッター流スクリーンマジックの真の力が見れるのはほぼ確実と思われます。

 数字上の唯一の不安点はゴール前の決定力で、昨年のラッシングTDはターナー10個に対しジャクソン4個、また過去5年間のトータルTD数ではターナー60に対しジャクソン26とダブルスコア以上の差があります(ちなみにジャクソンの9年間のキャリアトータルでも56個と、ターナーの5年間に及んでません)。
 しかしながらこれは数字のマジックの部分が大きく、そもそも昨年のターナーは決してゴール前で頼りになる選手じゃなかったということはファルコンズファンなら誰でも知っている事実でして、10TDという数字は単に山ほどターナーにチャンスをくれてやった結果に過ぎません。対してジャクソンの方はSTLの試合をほとんど見てないのであんまり知ったような口をきける立場じゃないですが、少なくとも近年はファルコンズほどのオフェンス力はなかった(と思う)ですし、OLもさして強力ではなかった(という噂)ですから、ターナーと同程度の機会さえ与えてやれば十分な結果を出してくれるんじゃないかと思っています。それこそ7年前に出したキャリアハイの13TDという数字に迫る記録を残す可能性だって十分あります。

 それから見逃せないのがクイズとの関係。ターナーはキャリー数が減ると露骨に不満をあらわにする良くも悪くもプライドの非常に高い男でしたけど、ジャクソンはチームメイトとの関係を大事にする選手のようですし、なによりクイズとは共にオレゴンステーツのレジェンド同士(同校のアーリーエントリーまでの3年間のラッシングレコードを持っているのがクイズで、クイズの前に記録を持っていたのがジャクソン)ということもあってクイズのカレッジ時代から交流があり、お互いを刺激し高めあう素晴らしいタンデムになってくれるんじゃないかと妄想が膨らむところです。(ちなみにジャクソンがクイズのプレイオフのこのプレイを見たときは自宅でスタンディングオベーションを贈ったとか。)

 そして最大の懸念材料であるまもなく三十路を迎えるという年齢的問題や長年の酷使による劣化ということに関してですが、これは正直よくわかりません。同じように酷使され衰える衰えると毎年言われ続けながらキャリア晩年に自己ベストを更新したカーティス・マーティンみたいな例もありますし、また前触れもなく突如としてポンコツ化するような選手も山ほどいるのがRBというポジションですから。

 具体的な数字については個人的に期待するのはとにかく平均4.0ヤードをキープしてくれて、レシーブで300ヤード稼いでくれること。これさえ達成してくれれば別にトータルランヤードは昨年のターナー程度(800ヤード)でも十分だと思います。


「このオフのFA選手やドラフトルーキーたち全員の中でも、俺は一番ハングリーで、一番結果を出さなきゃいけないと思っている人間だと思うよ」という彼自身の言葉が全てを物語っているとおり、少なからず引退も頭にあったというジャクソンが愛着あるチームを離れ、ファルコンズで戦うことを決断した理由は、残念ながらSTL時代は味わえなかった舞台で戦い(注:一応ルーキーイヤーにプレイオフには出場してます)、そして栄冠を手に入れるためだというのは誰の目にも明らか。少なくともモチベーションに関しては全く心配いりません。
 ゴンザレスの時も同様でしたけど、こういうNFL史に残るような選手が選択肢の中からファルコンズを選んでくれたことを嬉しく思うと同時にその選択を後悔させないよう、チームとしても期待に応えなければなりません。



(なんか今回スティーブン・ジャクソンを持ち上げるための比較対象というか噛ませ犬にしてしまったため、どんだけ私はターナーが嫌いなんだと思われそうですが、間違いなくターナーは私にとってのスーパースターの一人ですし今後もそれが変わることはないです。 あとどうでもいいんですが、スティーブン・ジャクソンを「ジャクソン」と呼ぶのはなんかしっくりきませんね。私の中でスティーブン・ジャクソンは「スティーブン・ジャクソン」で固まりきってしまっているので。「スティーブン」ってのもなんか違和感があるし、なにかうまい呼び名が見つかればいいんですけど。)


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 ということで新顔紹介1回目終了。予定では全6回くらいを予定してるんですが、はたして開幕に間に合うんでしょうか。ドラフト下位選手とか、下手すると紹介する前にいなくなっている可能性もあるのが恐ろしいところです。
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