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ファルコンドラフト2014 2日目

 カレッジを見るようになって大学時代を知るNFL選手が増えてきたのはなかなか面白いですね。具体的にどんな選手か全然知らなくても、名前を聞いたことがあるってだけでなんとなく愛着がわきます。特に記憶に残りやすい名前の選手は。今年のドラ外新人のノセ・イグウェイ(オーバーン大)なんかは名前聞いた瞬間にあ~、あの選手か、ってなりました。



2-37
ラシード・ヘイグマン DT ミネソタ大 6-6 310lbs

 トレードアップが実らず狙っていたポジションニーズ(LB,S)と指名位置に合致する選手がいなくなったため、作戦をBPAに変更。溢れかえるDTデプスなんて知ったことか、一番いい選手を獲るんじゃいということで、指名したのは1巡予想もかなりあったヘイグマンでした。
 ヘイグマンを一言で表すならいわゆるひとつの「フィジカルフリーク」。どのくらいフリークかっていうと去年のCBSのフリークリストでクロウニーに次ぐ2位に入るくらいのフリーク。軽く300ポンドを越えてますがタッパがあるのに加え非常に引き締まっているため全然DTっぽく見えない体格。高校時代は全米トップTEでバスケでも活躍し、大幅に増量した今でも垂直飛びは1m超で360°ダンクだって出来る変態。
 DTとしてはとにかくパワフル。ブレークアウトした2012シーズンは35タックル6サック7.5ロスタックルという数字以上の存在感を見せ、昨シーズンはほとんどのスナップでダブルチームを受けながらも38タックル2サック13ロスタックル、ついでにハエたたき7回に1INTという数字を残し、長く低迷していたミネソタ大にとって久々の勝ち越しシーズンの立役者となりました。DLとしてベストは3-4DE(5テク)と言われてますが、NTから4-3DEまでどの位置でも力を発揮できる万能性があるとのことで、ノーランディフェンスにはまさしくうってつけの選手。

 こんなフィジカルエリートなヘイグマンですが、その人生はエリート街道とは真逆。サラブレッド中のサラブレッドであるドラ1マシューズとは対極にあるような半生を過ごしてきた男です。
 こちらの記事に詳しいですが、クソ長いのでかいつまんで要約しますと
・父親は彼が生まれる前に死亡
・母親は幼いヘイグマンを無視してアルコホール&ドラッグ&セックス三昧
・児童保護プログラムに保護され弟とともに里親探し
・最初に見つかった里親はまもなく離婚
・7歳の時ようやく白人夫妻の里親が見つかり養子に
・しかし幼少時の体験が原因か大変な癇癪持ち(”Oppositional Defiant Disorder”日本語で「反抗挑戦性障害」というそうな)で、いたるところで問題を起こす
・家族との肌の色の違いに思い悩み学校をサボってストリートの不良黒人たちとつるむ日々
・それでもいろんな人の助けがあってスポーツで大活躍
・高校最後のチャンピオンシップの試合直前に喧嘩騒ぎを起こして出場停止
・それでも色んな人たちの助けがあってミネソタ大の奨学金ゲット
・入学してからは授業をサボってチームメイトと一緒によろしくない類のパーティ三昧で厳重注意
・この間に一夜の過ちで1児の父に
・また全米トップTEとして入学したのに大学での練習初日に「暴れたいから」という理由でDLへの転向を願い出る

 とまあ実にマイケル・オアーちっくな半生で、またこれだけ見るととんでもない問題児みたいですが、誤解のないように言っておきますとこの記事はこういった苦難(半分くらい自業自得ですが)をいかにして乗り越えてきたかというサクセスストーリーでして、特に彼が2年生の時、非常に規律に厳しい新HCジェリー・キルがやってきてからは人が変わったように真面目にフットボールに取り組むようになります。4年次にはキャプテンにも選ばれ、物静かな(!)彼につけられたあだ名は驚くなかれ"gentle giant"。長いけど読み物としてなかなか面白かったのでお暇な方は読んでみてください。長いけど。
 ちなみにシニアボウルの際、どうして昨年アーリーエントリーしなかったのかという質問に答えて曰く「何よりも大学を卒業することが人生にとっては大切だからです。フットボールは一生続けることは出来ないですから。僕は家族に恥ずかしくない、皆の模範的存在になることを目指しているんです」ですって。ちなみにこの時彼のいる北軍を率いていたのはファルコンズコーチ陣。
 
 なお癇癪持ちの悪い部分が出たのかキャンプ中にジョー・ハウリーと喧嘩し手を負傷。キャンプには変わらず参加してますが、プレ初戦はお休み。最初この話聞いたときはハウリーともども何やってんだと思いましたが、ゲームパスでハードノックス(今年はファルコンズ)見たら気が変わりました。OLとDLのドリルは乱闘多すぎ。みんなボクシングしまくり。ありゃ怪我人が出ない方がおかしい。ヘイグマンのケースはそんな頻発する乱闘の中でたまたま運が悪かっただけ、という気がします。

 基本的には持って生まれた才能だけでプレイしており、技術的にはほぼ素人、という完全な素材型。また大活躍してるときはトップ5で指名されるような選手に見える半面、試合から姿を消してしまう時間帯も多く、非常に波の荒い選手という評価です。JPPやマイケル・ジョンソンらのように花開くか偽ジャマール・アンダーソンコースを辿るかは神のみぞ知るところ。少なくとも1年目から過度な期待をすべきではない選手。新DLコーチのブライアン・コックスにとってもこの素材をどう育てるかが彼にとっての試金石。3年後オールプロになってると信じて裸待機。

____
3-68
デズメン・サウスワード S ウィスコンシン大 6-0 211lbs

 完全BPAだったヘイグマンとは対照的にこちらは完全にポジション重視。デクーをカットし先発不在、デプスも悲惨なSへのテコ入れを図りました。ただこのサウスワード、モックでは4~6巡くらいと見られており3巡の頭は結構なリーチ。全一バジャーズファンのネイチャーさんもまさかウィスコンシンの選手で彼の名前が最初に呼ばれるとは、と驚いておいでだったようで。ヘイグマン同様シニアボウルでファルコンズコーチ陣が直接指導した選手で、それが評価に影響しているのは間違いないと思います。
 フットボールを始めたのが高校3年とかなり遅め。ウィスコンシン大では2年時からちょこちょこ試合には起用されていたようですが、不動のスターティングSとなったのは3年から。以後全試合スターターをつとめ、2年連続でオールBIG10チームに選出されてます。ネイチャーさん情報を見ると3年次はごく一般的なSSとして前のめりに守らせることが多かったようですが、4年次はスロットのマンカバーも任される変則的な使われ方をされていたみたいです(実際試合映像見ると、1プレイごとにFS,SS,ニッケルバックと目まぐるしくポジションが変わってて、かなり便利屋的に使われていたことが想像できました)。

 陸上短距離でも活躍していたこともあり身体能力は抜群で、手首の骨折とヘルニアでコンバインこそ計測できませんでしたがプロデイではこのサイズにして40ヤード4.38、垂直飛び42インチなど素晴らしい数字を残してます。
 一方技術面はまだまだ発展途上で特にパスカバーはカレッジレベルでも不安定。タックルもスピードにのった派手なタックルを見せる反面、派手なミスタックルもやらかすそうな。ちなみにコンバインをお休みする原因となった故障についてはもう問題ないとのこと(プレシーズンも出場)。
 ファルコンズでは指名位置的にも将来のスターター候補、なんなら1年目から先発争いに勝利してほしいくらいの気持ちでいる選手なんですが、そのためには技術面での相当に急速な向上が必須。あとSSにはムーアがいるんで必然FSの先発を狙うわけですが、そっちの適正は果たしてどうなんでしょうか。4年時の便利屋経験がプラスに働くかどうか。


 というわけで、戦略的にはBPAとポジション重視の対照的な二日目指名の二人ですが、選手としてはどちらも荒削りな素材型。割とリスキーな選択ですが、ここで注目したいのはやはり二人ともシニアボウルで直接指導する機会を得た選手だということ。コーチ陣がこいつらを磨けるという自信がなければ指名に踏み切る事はないはず。
 ジャマール・アンダーソン筆頭にあんまり素材型が育った記憶のないファルコンズですが、そろそろ大当たりを引くことはできたのでしょうか。

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