新OCはカイル・シャナハンに決定

 そして新HCも決定。決まってないけど決定。



 ということで新生ファルコンズのコーチ陣、なんと最初に決まったのはHCではなくOCカイル・シャナハンでした。そしてHCの意思を無視してフロントが独断で片腕たるアシスタントコーチを決めるわきゃないので当然これは新HCに来る予定の人が希望した人選。すでにHCになることが決まっているのにまだ発表されていない、それすなわちダン・クイン新HC誕生が確定ということです(この論理だとマクダニエルズも当てはまりますが、流石にないでしょう)。スーパー優勝の美酒に酔って逮捕沙汰にでもならない限りは確定。なので弊ブログはこれから2週間、クインが新HCになるという前提で書いていきます。これでクインが来なかったらエート、どうしよう。あとオースティンにとっては残念でしたがDETファンの皆さんにおかれましては優秀なDCの続投おめでとうございます。

就任経緯
 Twitterという名の私の情報網の範囲ではファルコンズがカイル・シャナハンとインタビューしたという話を聞いた覚えがないのですが、恐らくはクインとの一回目のインタビューの直後から水面下でカイル獲得に向けて画策してたものと思われます。もともとこの二人はセット販売の可能性が高いと言われていましたし、インタビュー内で具体的に誰にOCとして来て欲しいか、という所まで話は及んだと考えるのが自然でしょう。途中アダム・ゲイスにOCとして打診したのも直前にインタビューを受けていたオースティンの希望だった可能性が高いですね。

 とりあえず「コーチ組閣の遅れ」というダン・クイン待ちによる最大の弊害が部分的にとはいえ解消されたのは文句なしの朗報。まだまだアシスタント陣が定まってないチームも多い中でクイン政権にとって最重要とも言えるOC職(ディフェンスはどうせクインが指揮を執るはず)をいち早く決めたのはフロントのファインプレーと言っていいと思います。特にカイルは在野のOC候補としては色んなチームに目をつけられていた人気コーチでしたからこれまでフロントに罵詈雑言を浴びせまくっていた現地ファンの手のひらもクルックル回っている模様です。

 なおDCについてはSEAのポジションコーチを連れてくる可能性が濃厚。クインが来た事でディフェンスマインドが全く違うノーラン残留の目はほぼなくなりました。そのノーランはボウルズがいなくなったARIに声をかけられているみたいです。ボウルズとノーランは同系統のスキームなのでARIのDCになればすんなり活躍できそうですね。


略歴
 言わずと知れた親父の息子。NFLでのコーチングキャリアは2004年から。まず2年間TBで下積み後、HOUへ行きクービアックの下で本格的なコーチ業スタート。1年目はWRコーチ、2年目はQBコーチを務め、特に2年目ファルコンズからやって来たマット・ショウブとともにフランチャイズ史上初の勝率5割を達成すると、その功績を認められ翌2008年には28歳の若さでOCに抜擢。その2年後、WASのHCに就任したパパシャニーについて行く形でWASのOCに。WASでは父親もろとも解任されるまで4年間プレイコールを務める。昨シーズンはCLEのOCとしてオフェンスを率いたものの、上層部と揉め自らチームを離れる。

 とまあ弱冠35歳の若さにしてOCとしてのキャリアはファルコンズで8年目。そこらの中堅コーチが束になって掛かっても敵わないキャリアを誇るサラブレッド。もちろんこの異常な早さの出世の裏には偉大な父親の名前も大いに関わっているでしょうが、親の威光だけで駆け上れるほど甘い世界でもないですから、コーチとしての人気ぶりを見てもその才覚は確かなものがあるはず。とりあえず単純なコーチとしての力量という面では全然心配していません。
 あとCLEでフロントと仲違いして自主退職したという経緯について。それまでクービアックや父親の庇護下で甘やかされていたから自立できてないんじゃないか、なんて声もありますけど、少なくとも話を聞く限りはCLEフロントの方に問題があったように思えます。むしろ怖いのはこの件で過保護な父親が「俺が守ってやらねば」という気になってファルコンズのフロントに介入してくることですかね。

オフェンススキーム
 シャニー親子と言えばもちろんアレックス・ギブス直伝「誰でも1000ヤードラッシャーにしちゃう魔法のシステム」ことゾーンブロッキングオフェンス(以下ZB)が代名詞。まず間違いなく導入してくるでしょう。ファルコンズもヴィック時代2004~2006年にギブスを招聘してこのオフェンスを採用していた時期があり、確かこの間は3年連続ランオフェンス1位だったはず。ま、ヴィックが緊急発進から500ヤードくらい走ったってのが大きいんですが、ウォリック・ダンが水を得た魚のように走りまくってたのも印象深いです。
 ZBで重要なのはなんと言ってもOLの機動力、特に横への動きですね。あの3年間のOLはマクルーアを筆頭に小柄なドラフト下位選手ばっかりだった記憶があります(余談ですが、ちょうど私がNFLを本格的に見始めたのがこの頃で、このときのOLの印象が強かったせいで、OLは下位指名で獲るものという先入観が数年間抜けませんでした)。これによって厳しい立場に立たされると予想されるのが不動のスターターであるLGブレイロック、326lbsとOL最重量で横への動きは彼の一番苦手とするところ。ただでさえ高齢、高年俸でキャップを圧迫しているだけに、フロントがどういう判断を下すかは要注目。あとホームズなんかもZBとは対極にいるタイプだけに厳しそうです。このオフ少なくとも最低一人はスターター級のOGを探すことになりそうですかね。
 RBに求められるのは適切なホールを一瞬で選択し、そこに飛び込む力。簡単に言うとワンカットランナー大正義ですね。これはクイズ残留はちょっと厳しそうです。同タイプだけどスピードがある分フリーマンはクイズよりは適正あるかな。あと1年契約を残すスティーブン・ジャクソンはそれなりに走れそうですが、どれだけやる気が残っているか。まああれです、またドラフト下位でフォスターやモリスみたいなのを見つけてくれるのを祈るのみです。

 一方パスオフェンスについてはかなり未知数。一応マイク・シャナハンはコーチツリー的にはビル・ウォルシュのWCOの系譜ですが、カイルがこれまで率いてきたオフェンス(QB)がバラエティーに冨みすぎていて、彼の本領がどの辺にあるのかよく分かりません。単純な成績で言えばリードオプションを採用したRG3一年目がダントツですが、ショウブのキャリアハイ(4770ヤード)も演出してます。劣化後のマクナブとかジョニー・ファッキン・フットボールさんについては知りません。
 まあ前年度32チーム中32位のオフェンス成績だったコエッターさんがファルコンズに来たとたんトップ5まで成績が上がったように、ライアンが健康な限りは、カイルがよほどの阿呆でなければそれなりの成績は残せると思います。個人的にはライアンが一番生きるショートパス主体のWCO風味のオフェンスを久々に見たいですね。
 ただmentaiさん情報によるとかなり2TEを好むらしいのでここは間違いなく補強必須、トイローロが期待を裏切りまくっただけに二人くらい先発級を獲ってくるかも。カイルが来た事でドラフトの優先順位もTE>RBになったかもしれません。


おまけ
 オフェンスとディフェンスの方針が決まったという事で、それを反映してこちらのサイトでモックに挑戦してみました。

1-8   OLB ヴィック・ビーズリー (クレムゾン)
2-42  OL キャメロン・アーヴィング (フロリダ州立)
3-73  TE ニック・オレアリー (フロリダ州立)
4-104 DE ザダリアス・スミス (ケンタッキー)
5-135 RB ジェレミー・ランフォード (ミシガン州立)
6-169 WR ダレン・ウォーラー (ジョージア工科)
7-200 ILB ステフォン・アンソニー (クレムゾン)
7-223 TE ブレイク・ベル (オクラホマ)

 全指名の内容はこちら
 一応去年一試合でも見たことがある選手という縛りで試行回数は2回(1回目はビーズリーもグレゴリーもシェーン・レイも消えてた)でした。当然FAについては全く考慮してません。
 一番悩んだのがILBをどこで獲るか。カイルが来てなかったら2巡でエリック・ケンドリクスに行ってたと思います。一番下の人にはDVDアタックの頃のTJダケットの仕事をしてもらう予定です。

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この記事へのコメント:

Liger : 2015/01/21 (水) 18:33:03

残り物の福袋にはHCとセットでOCも入ってましたか(笑)。
何はともあれ、待ち人と出会えた様で何よりです。
ウチはとりあえずDC流出の危機は去ったみたいですので、次は主力選手流出を阻止すべく頑張って貰わなくては。でD♯のブラッシュアップとオフェンスの育成。まずはOLの再構築からですね。
そう考えるとオフ中にやらなきゃいかんことはテンコ盛りです。

ほとら : 2015/01/23 (金) 03:20:51

 まだ暫定的とはいえ、ようやくチームの方向性が定まり一安心しています。
 ただ悲喜こもごも波乱万丈なオフシーズンはまだ始まったばかりですからね。ある意味オフの期間をこんなに楽しめるのはNFLファンの特権ですから、お互いチームが来シーズンより高みに昇れることを祈りながら見守っていきましょう。

mentai : 2015/01/23 (金) 21:20:00

シャナハンに出ていかれるほうは大変です。極端な戦力作るので、手直しがw
シャナハンについてくるはずのWRコーチのマイク・マクダニエルってのがこれまた優秀なんですが、ATLはそんなに必要ないですかね。

能力はもう疑いようがないですから、あとはどれだけ波風立たせずチームに居つけるかですね…

ほとら : 2015/01/24 (土) 09:28:38

 マクダニエルもえらい若いですが、優秀なコーチだったんですか。
 テリー・ロビスキーがコーチ陣の顔的存在だったのでWRコーチがセットで付いてきそうというニュースが流れた時はファンの間であまり歓迎ムードではなかったのですが、ロビスキー残留見込みということで、若いマクダニエルとの相乗効果を期待したいですね。そろそろポストロディも考えなければなりませんし。

 カイルはことランゲームに限れば完全にシステム先にありきでそれに合った選手を集めるタイプのようですからねえ、なんとか長期政権になってほしいです。

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